奈良教育大学附属小学校の教育に対する攻撃に胸を痛めています。
この事件にはいくつもの理不尽なことが重なっていると考えられます。
(1) 学習指導要領は教育課程の「大綱的基準」(大枠を定めたもの)であり、学校教育の細部までも規制するものではありません。学習指導要領の一字一句によってカリキュラムの細部まで縛られるとすれば、学校教育が窒息してしまいます。
(2) 今回の事態での大学側の調査は「結論ありき」の恣意的なものであることが疑われます。
(3) 現在計画されている教員の大規模な人事異動は、法的根拠のない不当労働問題である可能性があります。
(4) 教職員に対する校長の言動は妥当なものでしょうか。
(5) 今回の事態は、カリキュラムの弾力化を志向する近年の教育政策の動向にも逆行するものであると考えられます。(2021年1月の中教審答申「「令和の日本型学校教育」の構築を目指して」では、副題に「全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと, 協働的な学びの実現」が掲げられています)
そして何より、今回のことで一番の被害者は附属小学校の子どもたちではないでしょうか。
先生方には、大変な状況だからこそ、なおさら子どもたちに寄り添って、平穏な学びの環境を保障し続けていただきたいと思います。
先生方ご自身が事態の対応に追われて大変な状況だと想像しますが、子どもたちに寄り添う先生方を応援しています!