今回の奈良教育大附属小をめぐる問題の原因の一つには、政府の「大学改革」方針、とくに国立大学法人化という手法をつかって大学を支配していく構造を作り定着させてきたことがあります。
大学の法人化のもとで何が進行しているのか。悪い意味での「先進事例」のひとつが、公立大学である下関市立大学で起きている事柄です(大学関係者の間では有名)。
NHK福岡放送局が、そこで起きている問題を調査・報道する番組を制作・放送しました(25分番組)。
番組内で関係者の方々が語っておられる、当該大学で起きた事態は、きっと奈良教育大の内部でも同様のことが起こり、起こりつつあるのだろうと考えざるを得ないものです。
国立大学法人制度のもとの大学を理解いただく一端となると信じ、ご紹介します。
以下、関係者の方から番組についてお知らせいただいたメールです。
6月7日午後7:55までであれば、インターネットで「NHKプラス」 https://plus.nhk.jp/に仮登録(1ヵ月無料、NHK受信料納付世帯は本登録できます)していただいたうえで、ご当地プラス⇒九州・沖縄エリア⇒ザ・ライフ・・・を選択してご視聴いただくか、
のホームページから「配信」に入ってご視聴いただくことができます。
以下、番組紹介をコピーします。
NHKに届いたある告発。送り主は地方公立大学の関係者。学部の新設が進む一方、5年間で半数以上の教員が大学を去ったという。
改革の名のもとに、何が起きているのか。国公立大学の法人化が始まって20年。国によるガバナンス改革は大学にどのような影響をもたらしたのか。
単科大学だった下関市立大学。少子化や大学競争が激しくなる中、学部の新設を進めるなど総合大学化を掲げ志願率が上昇したという。一方、5年間で半数以上の教員が大学を去った。
NHKでは退職者を対象にアンケートを実施。さらに現学長や元学長などキーマンを取材。一体何が起きているのか。最高学府の存在意義を再考する。